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やっぱり小さくなくちゃ(笑)。
by today216
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ST8300Mと冷却X2との比較

前にも書きましたが、
ST8300Mと冷却X2との比較_f0043634_16134623.jpg
明らかにX2の方が明るく写っているようです。両方とも同じSKY90のレデューサー付き(407ミリ、F4.5)、20分露出×2枚のコンポジットです。ST8300の方もわし星雲の形を出そうと思って色々工夫してみましたがどうしても形すらまともに出てきません。
そこで、原因を考えてみました。
1.そもそもX2の方が感度が良い
2.ST8300はピントが合っていない
3.ST8300は光路長が違っている
4.ST8300はフィルターを付けてないので不要な光が入ってきている
くらいでしょうか。
1は十分考えられる点です。そもそもキヤノンとコダックの技術力の差は歴然としてますしCMOSの方が昔から暗電流によるノイズが少ないと言われてきました。X2は、そういったキヤノンのデジカメの中でも優れたダークノイズの少なさを誇っているカメラです。
とは言え、ST8300はこういった夜空を撮影するために特化した製品です。対してX2は通常は光があふれるところで撮影することを前提としてます。また、皆さんの写真を見ても10分程度の露出でも十分星雲は写っているように思えます。20分の露出というのはかなり多い方で、冷却CCDの日本における先駆者とも言うべき岡野さんの本でも30分以上の露出はあり得ない、と書かれているくらいですから余程暗い被写体を写さない限りちゃんと写るはずです。
とすれば、1の原因は考えにくい。
2は十分あり得そうです。冷却CCDのピント合わせがうまくできていない最初の写真なので。ピントが合っていないと光の量も拡散するはずでそうすると淡く写ってしまうことも十分に考えれます。
3はフィルター前提での光路長ですからフィルターがない現在、フィルター分の20ミリ光路長が足りないのです。まぁ、20ミリも違うとさすがにまずいだろうと言うことで情報収集した結果、エクステンダーのバリチューブというのがTマウントのネジが切ってあることを知りました。このバリチューブには大小二種類があって小が20ミリ、大がいくつでしょう、計ってません(笑)。小を付けると良い感じになるかと思って付けるのですが、ねじ込むとキーキー音が鳴ってなかなかねじ込めません。やはりネジのピッチか径が違うのかと思ってもとともST8300に付属していたBadaarのリングと色々な組み合わせで付けてみますがこちらだと普通に付いてしまいます。ST8300のTリング径の工作精度が少し違ってるんでしょうか。
それにしても、レデューサーを付けたときには光路長を1ミリ以下の単位で(もしかすると100ミクロンくらい?)合わせなければならない、といいつつ、冷却CCDメーカはバックフォーカスをまちまちに作ってくるので合わせるリングを調達するのに苦労します。
ということで光路長は違っているのはわかってるんですが、これも明るさに影響してるんでしょうか?
4は、ST8300の性能は、
ST8300Mと冷却X2との比較_f0043634_22435984.gif
こんな特性なのでフィルターを付けないで撮影するとこのままの光量で写ることになります。
ところが、Baader製のフィルタの特性は
ST8300Mと冷却X2との比較_f0043634_22453338.jpg
こうなってます。RGBフィルタはともかくLフィルタも400ナノから700ナノ弱までできれいに切ってあります。つまり紫外線や赤外線は写らないようになってます。この分の光量でわし星雲のターゲットとするHα光が比較の問題で下がっているから余り写らなくなっている、とも考えられます。
ということで、1がもし原因だったらしょうがないですね。2はすでに解決済みのはずなのでこれが原因だとすると今度はちゃんと写ってくれるはずです。3,4はフィルタ(ホィール)に関係するので5月くらいまで確認のしようがありません。4月くらいまでは銀河の季節なのでやはり銀河狙いですね。
# by today216 | 2010-02-27 16:31 | 天体観測

電気自動車はすぐそこに

東大総長特任教授の村沢さんの講演会「太陽革命の会」に行ってきました。電気自動車はすぐそこに_f0043634_21175028.jpg

村沢さんというのはボート部の先輩でして実はこの会はボート部の同窓会のようなものでしたが100人以上も集まりその中には文科省の事務次官からリチウムイオン電池の発明者まで、あるいはガ○バーの会長さんまで幅広い人が集まりました。みんな私の先輩です(大嘘(笑))。
講演の趣旨は、電気自動車の時代はすぐそこに来ている。Windows95が出てパソコンが一気に広がったように、電気自動車はこれからすぐに一気に広がるだろうというもの。技術的にはすでに100万で中古車を電気自動車に改造できるそうで、しかも素人がやっても1,2日有れば改造できるとのこと。エンジンを使わない分、作るハードルが低い。ハードルが低いので世界的に先進国のみならず中国、インドなどでも開発が進んでいてしかもビッグスリーのような巨大な自動車会社がやらずともベンチャービジネスで車が作れてしまうらしい。すでにアメリカではテスラーという会社が(どこかのアニメで見たことがあるような(笑))6800個のパソコン用の電池を使ってスポーツカーを売り出しているらしい。97キロ加速が5.7秒とか、480キロの航続距離を誇るとか。村沢さんが実際に河口湖まで行って帰って来れたそうです。それでもまだ70キロ以上は走れるくらい容量が残っていたらしい。
電気自動車で実用距離を走るようにするとちょうど一家の一日分の電気消費量の電池を積むことになるらしい。ソーラ−発電では昼は電気が余り夜電気使用量は増えるので昼の間に電気自動車の電池に充電して夜それからまかなうようにするとソーラー発電で一家の電気がほぼまかなえる。そうすると自動車とは言ってもある意味家電のようなものになるので家電メーカーも参入しても良いのではないか。家電メーカー側は動く家電なので、、、と尻込みしているらしいが、いや車は動きませんよ。動くのは週に2,3時間くらい。確かに自分も良く乗っていたときでさえ平均すると一日に3時間も乗っていなかったと思われるしずっーと動いていたらカイエンだと1日で稚内から指宿まで行ってしまう(笑)。
家電メーカーが「動く」家電と言っているのはもちろん動くものだから車検を通す必要があるし、安全である必要があり、そこが難しいのだ、ということだと思いますが、でも、車検に通ったからと言ってプリウスのように安全でない車もあるわけだし、ところで、本当に車検って必要なんでしょうか?単に警察や国交省の天下り先の確保にあるんじゃないでしょうねぇ。
他に障害があるとしたらメジャーの存在でしょうか。パソコンは、自分はスティーブジョブスやビルゲイツと同世代の人間なのでその頃の雰囲気をリアルタイムで経験してるんですが、障害と言えばIBMなどのホストコンピュータメーカーくらいでしたか。でもIBMはその後うまく立ち回りました。IBMもパソコンを手がけたおかげでパソコンの発展が5年くらい遅れたくらいですから(笑)。
という話はさておき、石油メジャーの存在はIBMとは比べものにならないような気がします。なんと言っても湾岸戦争を簡単に起こすくらいの存在ですからね。ある意味、第二次世界大戦も彼らが起こしたのかもしれません。オバマ大統領も余りCO2削減などと言っていると暗殺されるかも(怖っ)。
その話の流れでは現在のトヨタたたきもあり得そうなことなので、プリウスによって電気自動車のパンドラの箱を開けてしまったんですから。
実はこんな話を書いたのは、手作りで中古車を電気自動車に改造することが出来るらしくて、カイエンを電気自動車に改造したら面白いかも、と思ったのでした。世界初のカイエンEVが出来ます。エンジンを誰か高くで買ってくれませんか(笑)?
# by today216 | 2010-02-27 01:22 | カイエン

デジタル現像など

ST8300を手に入れて以来、ダーク処理やコンポジットなどMaxIm DLで処理しています。その後、フォトショップに持って行ってレベル補正などをしているわけです。
MaxIm DLでの処理はFITS画像ですが、フォトショップではこれを開けないので16ビットTIFFに変換して持ってきます。でもフォトショップで、特にトーンカーブをいじろうとするとヒストグラムがとても細くなって処理しづらいのです。
そこで、MaxIm DLの段階でデジタル現像やマニュアルストレッチをしています。この前の子持ち銀河ですが、子銀河の方のジェットストリームをもっと出したいのですがデジタル現像でこのくらい。
デジタル現像など_f0043634_22335286.jpg

マニュアルストレッチでログで処理すると
デジタル現像など_f0043634_2234525.jpg
なかなか難しいです。
# by today216 | 2010-02-25 22:34 | 天体観測

Bahtinov Mask

デジカメでピントを合わせるときはEOS Utilityでパソコンでライブビュー、星の大きさが一番小さくなるところに合わせていたんですが、冷却CCD, ST8300では、ライブビューというものが無く、一番速くても0.1秒おきになります。0.1秒と言えばかなり速いような感じがしますがダウンロード時間がさらに7秒、2×のビニングにしても2秒弱かかるわけでうまくピントを合わせられません。たとえ合ったとしても本当に合っているか確信が持てません。
そこで、天城高原でお話をしていた人から聞いたのがこのBahtinov Mask法というもの。
Bahtinov Mask_f0043634_1830385.jpg
このように3本の光が出るので3本の光が一点で交わるようにすればピントが合っている。ピントがずれていると真ん中の線がどちらかにずれているんですね。こいつを使って黄金の左腕を持ってすれば10ミクロンくらいの精度は、、、、出そうもありません(笑)、が、まあピントが合っているらしいことの確信は持てます。また、時間が経って温度変化があった場合でもこのBahtinov Mask法のカバーをかぶせればピントを確認できるので精神衛生上も良いです。
とは言え、本当にこれでピントがあったことになるのか、X2でも試してみようと思っていますが、今回はカメラを付け替えるのが面倒だったので止めました。X2を外に出していたら凍り付いたというのもありますが(笑)。

SKY90にエクステンダーをつけて撮ったM51子持ち銀河。
Bahtinov Mask_f0043634_22194997.jpg
今回は10分露出を18枚(20枚撮ったんですがうち2枚は雲が出てボツ)。
これを見ると、前回20分露出、しかもレデューサで撮ったのと余り変わらないようです。露出にするとF4.5からF9になりしかも露出時間も減っているのでかなり暗くなるような気がするんですが、10分も露出すれば十分なんですね。撮影に失敗する危険を考えると10分露出×20枚と20分露出×10枚で同じ画像が得られるなら10分露出を選びます。
それにしてもエクステンダーのコマ収差はひどいです。このためしばらくエクステンダーをつけて撮影したことがなかったんですが、レデューサを付けたときの光路長の問題とか、この季節、銀河しかないことを考えるとフィルターホィールが来るか、5月まではエクステンダーを付けて銀河狙いにしたいと思います。銀河だと800ミリでも真ん中に小さく写るだけですので、真ん中だけ切り出せばコマ収差はそれほど気にならなくなります(ホントか(笑))。この写真は真ん中だけ切り出してますがそれでもコマ収差が見えているので、しかも左側がひどいような気がするのは気のせい?

ついでに撮ったNGC3115スピンドル銀河。
Bahtinov Mask_f0043634_1846969.jpg
もう少し芸のある銀河かと思ってたんですが(笑)。真ん中がふくれているだけ。2枚だけ撮って子持ち銀河に移りました。
アンテナ銀河かソンブレロにすれば良かった。
ちなみにこの写真をデジタル現像すると
Bahtinov Mask_f0043634_1848377.jpg
こんな風になるので一概に芸がない、とは言い切れないかも(笑)。
# by today216 | 2010-02-21 18:49 | 天体観測

天城高原は雪

先週雨だったのと、EM200を修理に出していたので今月は昨日行ってきました。ちなみにEM200の修理はこれ。
天城高原は雪_f0043634_23142496.jpg
RS232Cのプラグが陥没してしまったんです。このプラグだけどうにもうまく刺さらなかったんですが暗い中で抜き差しするうちにケースの中に陥没しました(涙)。修理後触ってみたんですがこのプラグだけやはりへこんでいるようです。他とは固定の仕方が違うようで。もちろん1年以内の修理なので無料でやって頂いたのでまぁ、余り文句はありません。
ところで、いつもの天城高原に着いてみると前日の雪がかなり積もったまま。
天城高原は雪_f0043634_23212059.jpg
明け方には機材はこんな目に(涙)。
天城高原は雪_f0043634_23261052.jpg
こんな状態で望遠鏡、赤道儀はおろかパソコンも大丈夫だったのでたいしたものだと感心。
ところで、遠征前にこんな機材を入手しました。
天城高原は雪_f0043634_23301144.jpg
Bahtinov Mask法でピントを合わせるやつです。
今回は、EM-200の修理がうまくいったのか、SKY90エクステンダーでST8300を使うとどう写るのか、ピント合わせは大丈夫か、といった色々な命題を抱えての遠征でした。
# by today216 | 2010-02-20 23:32 | 天体観測